"とんこつラーメン"の元祖。九州初のラーメン屋台「南京千両」が誕生。長崎県出身の初代店主、宮本時男が、当時横浜や東京で流行していた「支那そば」と自身の出身地の名物料理「長崎ちゃんぽん」をヒントに豚骨ラーメンを考案。透明感のある豚骨スープに自家製のちぢれ麺、短冊切りのチャーシュー、メンマという独自のスタイルで九州初のとんこつラーメンが誕生した。
創業者、杉野勝見は当時とんこつラーメンの元祖南京千両に倣い、透明なとんこつスープ「清湯」でラーメンを販売していたが、偶然の失敗で誤ってスープを沸騰させたところ真っ白なスープ「白湯」になった。試しに味付けしてみると深みとコクのあるスープになったのが現在のとんこつラーメンの始まり。3年後店を構え、杉野自身は北九州に移住し店名を新たに「来々軒」とし営業開始。現在は二代目が暖簾を守っている。
屋台から発祥し今も久留米で現存する店舗としては2番目に古い老舗のラーメン店。現三代目店主の祖父が当時満洲で培った中華料理に使用していたスープをもとに改良しラーメンを始めた。大陸の味は大ヒットし、20席ほどのカウンターは常に満席だったと言う。久留米の「大砲ラーメン」の親子愛を題材にした映画「ラーメン侍」のロケにも使用された。